先輩スタッフの声

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料理長 山崎 福市(河内川作業員宿舎食堂)

料理長 山崎 福市(河内川作業員宿舎食堂)

——自己紹介をお願いします。

白岩物産の河内川作業所で料理長をしている山崎と申します。
入社したのは2022年の10月です。それまでは、ホテルの従業員食堂で働いていましたが、そこでの働き方がきつくて。もっと環境の良い会社があれば転職しようと思っており、求人サイトを見ていたら偶然、白岩物産の募集を見つけました。

白岩物産のウェブサイトに「人を大切にする会社」だと載っていて、問い合わせをしたときに、対応していただいた方の印象が良かったのも応募した理由の一つですね。
前職よりも給料などの待遇面も良かったですし、近場で職を見つけたいと思っていたので、他の企業への応募はしませんでした。

入社直後は、自分の想像していた環境とギャップがある部分も正直ありました。
慣れない仕事で大変でしたが、一方で、自分が頑張れば周囲も改善されていくと思い、やりがいも感じましたね。やってやろう、と。

今は、環境も格段に良くなりました。私だけでなく、河内川作業所で働く仲間や本社の担当など、関わる人全員が頑張ったおかげですね。
環境が落ち着いたこともあり、この度、正式に料理長に任命され、身の引き締まる思いです。

——仕事内容について教えてください。

建設現場の社員食堂で、料理長として食事を提供しています。
建設現場には基本的に宿舎があるので、朝食・ケータリング(弁当)・夕食など、すべての食事を作っています。

食事を食べるのは、元請の建設会社の方や、グループ会社の白岩工業の社員・現場の作業員の方たちですね。
食事の調理もしていますが、料理長として、献立の作成、食材などの発注から納品まで全て担当しています。
部下の管理もしているので、従業員とのコミュニケーションも重視していますね。

自分はストレートにものを言ってしまうタイプですが、少し立ち止まって、部下の目線で話し掛けるようにしています。フォローを入れるなどして言ったら言いっぱなしにしないことが大切です。

料理経験ゼロの新人さんが入ってきた時も、最初のころはストレートに指摘していたのですが、それが続くと仕事に向き合う気持ちがなくなってしまうので、最近は笑いながら注意するようにしています。
10指摘するうちの1は褒めてあげると、本人も頑張ろうと思ってくれるので、その人に合ったやり方ができていると感じています。

河内川作業所には、調理師2名・調理補助1名・洗い物や掃除をしてくれるパートさんが数名います。この人数で、朝食は約70食・昼食は弁当と合わせて約130食・夜は約80食を調理しています。
とはいっても、朝から晩まで稼働しているわけではなく、朝が終わったら休憩に入って(中抜け)、また夕方から再開する感じです。以前の職場は、細切れに休憩していましたが、それでは身体がもたないので、しっかりと休憩時間を取るようにしています。

——仕事に対するこだわりや面白さを教えてください。

料理の基本ですが、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくして提供することです。シンプルな料理でも、お客様が喜んでくれるような形で提供したいと思っています。
建設現場は周りに楽しみがないんですよ。歩いて遊びに行けるような環境ではないので、楽しみが食事だけということもあります。
それなら、月に1回はいいものを食べさせてあげたいと思って調理しています。

美味しい料理を提供するだけでなく、調理の効率や原価も考えないといけません。でも、たまに原価を上げてでも変わった料理を出すと、とても喜んでもらえます。
例えば、サイコロステーキやネギトロ丼・小鉢の山かけなどは、とても反響が大きかったですね。
ネギトロ丼や山かけは、普通の建設現場の食事では出ることはないんです。だからこそ、珍しい料理を入れると、意外性もあって喜ばれることが多いです。

お客様からは「変わったものが出ているね」と好評ですが、中には「メニューがワンパターンだな」と言われることもあります。
料理長である私がメニューを考えているので、これからの課題の一つと考えて改善していきたいです。

(※写真撮影のため一時的にマスクを外しています)

——今までの仕事の中で印象的だったエピソードはありますか?

心のこもった料理の提供を意識し続けていると、徐々にお客様の反応が変わっていったことですね。
建設現場で働いている方たちは、みんな心を大事にするんですよね。手を抜いた料理を出すと、食べた人にすぐに伝わってしまいます。
だから、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく出すなどの、心配りが大切です。

例えば、お味噌汁を作る場合に、化学調味料を入れて味噌を溶かして、具材を適当に入れたとしても、味噌汁は味噌汁です。
でも、それだけではなく、作業効率や提供までの時間の逆算・原価などを計算した上で、料理人としてのひと手間を加えるようにしています。
気持ちが伝わるのは本当に小さなことが大切です。きざんだネギを散らしたり、色付けをしたり、出汁をとったり。

食べる方はパッと見て気が付かないかもしれませんが、料理の減り具合がまったく違います。みなさんがお代わりをしてくれて、味噌汁の追加がなくなることも最近は頻繁に起きています。
食べている人は無意識だったとしても、食欲に訴えかけられているなと感じています。

最近ではお客様から不満を言われることはなくなりましたが、これは、現場と本社のコミュニケーションが適切に取れているのも大きいですね。
本社の担当と意見がぶつかることもありましたが、それでも現場を改善しようと、いろいろ手を打ってくれました。その結果、いまの体制を構築できて、お客様にとっても従業員にとっても環境が改善したと思います。

——白岩物産はどのような会社ですか?

建設業界の宿舎での調理経験は、まだまだ少ないですが現場で試行錯誤して、いろいろできることが増えれば、もっと他現場を含めて会社に対して前向きな提案ができると思います。
まずは、調理の仕組みづくりが大切です。調理経験が少ない社員や入社したばかりの方でも調理ができる仕組みをつくらないと、今後、人で悩まされてしまいます。

本社と現場の連携は他社と比べても、かなりしっかりしていると思います。
現場が出した意見に対しても真剣に受け止めてくれますし、どう解決したら良いかを一緒に考え、実行に移そうとしてくれるので、こちらも頑張ろうと思えます。
個人的にはもっと高めていきたいですね。今後の目標や方針を明確に打ち出してもらい、そこに共感できれば、「自分も頑張ろう!」と思えて、社員の行動も変わってくると思います。

——今後の目標を教えてください。

いまは河内川作業所で働く従業員の環境を良くして、「働いていて楽しいよね」、「しっかりとオフも取れるよね」と感じられるようにしたいです。
従業員の環境が良くなったら次のステップとして、お客様の満足度を上げる必要があると思っています。
顧客満足度を上げるには、先に従業員の満足度を上げないといけないと考えています。

あとは、先ほどもお話ししましたが、組織の仕組みづくりをしていきたいです。
例えば、病気で私が倒れても、提供する食事は普段と同じ品質を保つ必要があります。品質管理も含めて仕組み作りをすれば、代わりの人でも調理できるようになります。
少ない人数で現場を回すときにも、料理長クラスがいなくても、他の人達で現場を回せるようにしたいですね。

——最後に応募者へメッセージをお願いします。

自分が入社した時のことを考えると、入社時点では環境が悪くても、自分自身の捉え方ひとつで環境はいくらでも変えられます。上司にさまざまな意見をぶつけても、それに応えてもらえたので良かったです。

自分の考えが伝わって、環境が改善されればやりがいも出てきます。「ここの会社はダメだ!」と思うよりも、逆に自分に何ができるかを考えて行動すれば、周りにサポートしてもらえる会社です。
改めて本社と現場の連携がしっかりしている会社だと思うので、安心して働けます。

採用担当者コメント

河内川宿舎の現場の印象は「仕事に芯をもって取り組む」です。働いている人たち一人ひとりが自分の役割を明確に理解していると思います。
だからこそお客様にも挨拶などのコミュニケーションを含めて心のこもった料理やサービスを提供できているのだと思います。

その中でも山崎料理長は自分の発言に責任をもって現場管理にも取り組んでくれるので、モチベーションも高く熱い心の持ち主にはとても当てはまる職場だと思います。