調理師 角井 誠(東海村作業員宿舎食堂)
——自己紹介をお願いします。
茨城県の東海村作業所に所属している角井です。入社して4年目になりました。
これまでも、ほぼほぼ調理の仕事をしてきました。
白岩物産に入社したのは、料理長の古賀に紹介されたからです。古賀とは前の会社でも一緒に働いていて、古賀と一緒に働けるならと思って入社を決めました。
私はもともと鹿児島県にいて、「仕事がないなら、こんな風に稼げる会社があるけどどうだい?」と古賀が誘ってくれたので、すぐに返事をして東海村まで来ました。
急に働くことになりましたが、前の業態でも同じ宿舎運営だったので、ギャップは特に感じませんでした。入社してからもスムーズに働けていると思います。経験がありすぐ動けるので、古賀も誘ってくれたのだと思います。
——仕事内容について教えてください。
東海村の現場は、建設現場で働いている協力会社の作業員さん専門の食堂です。
仕事中は、基本的にはずっと調理をしています。朝食の提供が終わり弁当を渡したら、中抜けして休憩。夕方からまた調理をして、という感じです。
建設現場は周りに何もない僻地が多いですが、東海村の現場は街の中で、周りに何でもあります。飲食店は、チェーン店から個人店まであり、コンビニも近いです。
だからこそ、下手な料理を提供できない緊張感がありますが、なるべく喫食率を下げないように運営しています。
——仕事に対するこだわりや面白さを教えてください。
一食一食にそれほど原価を掛けられないので、いまある食材をどう美味しく調理するのかに力を注いでいます。ひと手間かけてでも、お肉を柔らかく、臭みを抜くなど、美味しく食べられるように頑張っています。
そのひと手間のおかげか、街の中にある現場の割には、みなさん食べてくださっていると思います。
みなさんが外食をしないで食堂で食べてくださるのは、料理の味だけでなく、コミュニケーションを重視していることも大きいです。
単純に「暑いですね」「寒いですね」という挨拶から、戻りが遅かったら「残業ですか?どんな作業をされているんですか?」という話をします。
そういう話を聞けると、こちらから「戻りが遅いなら弁当にしますよ」と、提案をすることもありますね。
あとは、パチンコに勝った負けたとか(笑)、何でも話をしますよ。
宿舎の中で作業員の方とすれ違う時は、パートさんも含めて「お疲れさまです」と言うように徹底しています。
コミュニケーションを取るのは個人の考えではなく、東海村の現場の方向性です。
料理長の古賀やパートさんも含めて、我々は作業員のみなさんの思いをなるべく汲み取ろう、と考えています。
ただし、要望をすべて聞くわけにはいかないので、親密になり過ぎないように気をつけています。
どの仕事でもそうですが、お客様の話を聞き過ぎるとサービスの改善ではなく、わがままを言われるので注意が必要です。例えば、「風呂の時間を伸ばしてくれ」とかですね。
採用担当者コメント
他の現場では作業員の方とのコミュニケーションが十分に取れていないところもあるので、東海村の基準が、白岩物産の基準にしていきたいですね。
——今までの仕事の中で印象的だったエピソードはありますか?
新型コロナウイルス感染症が流行しだした頃は、本当に大変でした。
東海村の宿舎内で感染者が出たときに、普段は感染しないように隔離されている料理長が消毒しに行かないとならない状態になったんです。
料理長から「角井は調理しているから、お前は行かせられない」と言われて、難儀だなと思いました。
食堂に大勢の人が集まるのは感染リスクがあるので、すべての食事を弁当にして対応しました。外部の人を宿舎内に入れられないから、掃除も最低限で、できるとこだけ綺麗にするという感じでした。
当時は本当に大変だったので、いまも外出はなるべく控えています。本当はもっと飲みに行きたいですけどね。
——白岩物産はどのような会社ですか?
白岩物産の東海村営業所は、チームで仕事をして、みんなで達成していこう、という目標を軸にしています。
私はこの現場だけしか知らないので、白岩物産のやり方ははっきりとは分かりません。でも、ここのやり方が白岩物産のやり方として浸透したらいいなと思っています。
この現場は、仲良くするだけではなく、お互いに注意もして、馴れ合いにならず上手く機能しています。
10人ほどの現場では、理想的な形で運営できているのではないでしょうか。
5人ほどの現場でも疲労困憊になりながら運営している飲食店は多々あるので、そこと比べると働きやすい職場です。
上手く機能している理由は単純で、コミュニケーションをしっかり取っていることです。
仕事中は掃除や調理など、みんな別の場所で働いているので、お昼ご飯を一緒に食べるなど休憩中にコミュニケーションを取るようにしています。こちらから話し掛けるだけでなく、パートさんからも話をしにきてくれますね。
料理長の古賀が全体の指揮を取ってくれているので、スムーズに機能しているのだと思います。
——今後の目標を教えてください。
直近の目標は、東海村の宿舎を事故なく閉めることです。現場というのは、作業が終われば宿舎も閉鎖することになります。
少し専門的な話になりますが、グループ会社の白岩工業は、東海村の建設現場に2班入っています。コンクリートの構造物を作る躯体班と、土を掘ったりダンプで運んだりする土工班です。
躯体班は2023年の夏ごろに終わる予定ですが、土工班は残り続けることもあります。
白岩工業が現場に残っている間は、白岩物産も残ってほしいと言われるパターンもあるので、具体的に宿舎がいつ閉まるか決まっていません。
また、今の状況下というのもありますし、もしかしたら予定よりも延びる可能性もあります。
宿舎を締めるまでは、気持ちを緩ませずに、緊張感をもって運営していこうと思っています。
——最後に応募者へメッセージをお願いします。
正直に伝えると、仕事の時間は長いけど、お客様が近くてやりがいのある仕事です。
社員食堂の運営は、本人のやる気次第のところが大きい業態です。自分から仕事に楽しみを見つけられる人は、ぜひ応募してください。
採用担当者コメント
本社側から見た東海村の印象は、「団らん」です。現場を訪問した時の反応や挨拶などで、働いている方の仲の良さが伝わってきます。
食事提供の際にも、お客様に関心を持ってコミュニケーションしてくれるから、「残業なら弁当がいいな」など、サービスの品質も向上します。
組織として綺麗に回っているので、現場への訪問回数が少なくても問題ないですし、安心して任せられる現場です。
角井さんは、俯瞰的に物事を捉えて、いつでも冷静な人です。自然と周りの規律を整えるような縁の下の力持ちで、角井さんがいるから東海村の団らんがうまく機能している部分もあります。
これまでの功績が評価され、「令和4年度 白岩グループ安全衛生大会」では、安全功労賞を受賞・表彰されました。
現場を安心して任せられる貴重な人材なので、これからの活躍も期待しています。